個人的な話ですが、数年前ビジネススクールに通っていたことがあります。マーケティング、経営戦略、ファイナンスなど、いわゆるMBAの基礎科目を受講していましたが、最も印象に残っているのは、これらの科目の前段とも言うべき「クリティカルシンキング」のコースです。実はこのクリティカルシンキング、タスク管理と密接な関係があるのです。
クリティカルシンキングとは?
クリティカルシンキング(critical thinking)とは、直訳すると「批判的思考」という意味で、具体的には他人の意見や与えられた情報を鵜呑みにせず、論理的・客観的な視点から物事を分析し、自分なりの答えを出すための思考法のことです。ビジネスには必須のスキルですが、残念ながら学校では教えてくれません。とはいえ、書店に行けばこの分野に関する本は何十冊と出ているので、興味のある方はぜひ手にとってみてください。
クリティカルシンキングで最も大事なこと
さて、クリティカルシンキングでは絶対に忘れてはならないポイントがあります。それは「論点(イシュー)を押さえ続ける」という点です。実を言うと、私はこれを初めて聞いたとき、いまいちピンときませんでした。というのも、それはあまりにも当たり前のことで、ことさら強調する理由がわからなかったからです。それよりフレームワークなど、問題解決のための実践的なテクニックを教えてほしいと思ったことを覚えています。私と同じように感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
突然ですが、ここでひとつクイズです。
-- エレベーター問題 --
以下の問題に対する解決策を最低10個あげてください。
「あなたはビルのオーナー。10階建てのビルにはエレベーターが1基設置されているのみ。エレベーターは古く速度も遅いため、待ち時間が長くなってしまい利用者の不満が募っている。この不満を和らげるにはどうすればよいだろうか。」
いかがでしょう?10個と言われると意外と難しいのではないでしょうか。
解説は次の記事で行います!