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「この仕事、いつまでにできる?」に即答できますか?

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今回は前回(紙の手帳は上級者向け)の続きです。前回は

【逆算思考の実践ステップ】
①価値観を明確にする
②価値観に基づいてゴール(年間ゴール、月間ゴール)を明確にする
③タスクを設計する(ゴールを達成するために必要なタスクやアポイントを洗い出す)
④タスクをスケジューリングする(タスクに日付を割り振る)

のうち③タスク設計にフォーカスを当てました。

今回は④スケジューリングについて紙の手帳の問題点とDreamscopeでの解決事例を書いてみたいと思います。

 

スケジューリングの要件

前回と同じ例で考えてみましょう。
あなたは営業部門のリーダーに昇格して初めての仕事として「A案件を受注する」というビジネス上のゴールを立てたとします。そして、このゴールを達成するために以下のようなタスクリストを作成したとします。またそれぞれのタスクの所要時間や会議の日取りは大まかに把握できているとします(上記の逆算思考実践ステップ③まで完了した想定)。

  • 受注戦略の叩き台を作成する
  • 営業部長と受注戦略の意識合わせを行う
  • キックオフを行い、関係者と受注戦略を共有する
  • 提案書を執筆する
  • 提案書のレビューを行う
  • プレゼンのリハーサルを行う
  • プレゼン本番

次は④スケジューリング、つまりこれらのタスクをカレンダーに割り振っていくステップとなります。
ここでちょっと考えて頂きたいのですが、あなたは普段どんなことを気にしながらスケジューリングを行っていますか?おそらく無意識的に以下の2点を満たすよう頭の中で試行錯誤を繰り返しながらタスクの日付を決めているのではないでしょうか。

【スケジューリングの要件】
①順序性:関連するタスクの順序性が保たれていること
例)「リハーサル」は「プレゼン本番」の前に行われる

②実現性:タスクを割り振った日の可処分時間内に全タスクの総所要時間が入っていること
例)ある日の仕事における可処分時間が9時間の場合、その日に実施予定の全タスクの所要時間の合計が9時間以内であること

もしあなたのスケジュールが真っ白で時間も潤沢にあるのなら、この作業で悩む必要はないと思います。しかし、そんな人は稀でしょう。特にビジネスにおいては、多忙なスケジュールの合間を縫ってスケジューリングしなければならない状況の方が圧倒的に多いはずです。多忙な中でタスクの順序性や各日の所要時間を気にしながらのスケジューリング作業は針の穴に糸を通すような作業となり、なかなかにエネルギーを使います。私自身何度も経験していますが、スケジュール調整ミスが発生するのはたいていこんな状況のときです。

 

紙の手帳でタスクのスケジューリングが難しいのはなぜ?

ではこの「多忙な状況下でのタスクのスケジューリング」を紙の手帳ベースで行うのはなぜ難しいのでしょうか?
スケジューリングの要件①②のそれぞれについて考えてみましょう。

①順序性:関連するタスクの順序性が保たれていること
順序性をチェックする最も簡単な方法は、関連するタスクだけを表示し、無関係なタスクを非表示にすることです。ノイズを消すことで、余計な情報に気を取られることなく、集中して作業に取り組めるようになります。ノイズはミスのもとなので、極力視界に入れないことが重要です。ところが、残念ながら紙の手帳では原理的にこれができません。できたとしても、せいぜいプロジェクト毎に色分けするところまでです。

②実現性:タスクを割り振った日の可処分時間内に全タスクの総所要時間が入っていること
実現性をチェックする最も簡単な方法は、その日に予定されているタスクの総所要時間を可視化することです。また、総所要時間はビジネス・プライベートで別の人がほとんどだと思いますので、ビジネス、プライベートそれぞれのタスクの総所要時間が見えるとベストです。ところが、紙の手帳では自動計算ができないのでこれは難しいです。アナログでやるとすれば、タスク数で何となくボリュームをつかむか、個々のタスクの所要時間をメモしておいて、それを元に総所要時間を手計算することになります。当然ながらタスクの追加・変更が入る度に計算し直すことになるので、それなりの時間と手間を覚悟しなければなりません。
 

このように紙の手帳では、紙であるが故の制約により、どちらの要件で見てもチェックに最適な状況を作り出すことができないのです。もし無理矢理作り出そうとすれば、かなりの忍耐力を要求されることになるでしょう。

 

Dreamscopeでは簡単かつ確実にタスクをスケジューリングできます

一方、デジタルのタスク管理ツールであれば、紙と比べて表示の自由度が格段に上がるので、原理的にはこの2つの観点について理想的な対応をとれるはずです。ところが私が調べた限りでは、この2つの観点について両方とも完璧に対応できているツールはほとんど見当たりませんでした。特にタスクの実現性については、タスクのボリュームを所要時間ではなくタスク数で測るものが多く、これでは紙の手帳と大差ありません。

こういった分析を踏まえて、Dreamscopeではタスクの順序性、実現性を誰でも簡単にチェックできる仕組みをつくりました。実現性に関しては日毎にタスクの総所要時間を表示するようにし、順序性に関しては強力なフィルタリング機能を用意しています。また、ビジネス・プライベートのモード切り替え機能を使うことで、ビジネスもしくはプライベート関連タスクのみを表示し、各日毎の総所要時間についてもいずれかに限定した数値を出すことができます。
これらの仕組みを使えば、多忙な状況下であっても、いとも簡単に新たなタスクのスケジューリングを行うことができます。

タスク実現性の確認例①:Monthビュー
タスクを割り振った日の可処分時間内に全タスクの総所要時間が入っていることを確認する。可処分時間以上のタスクが割り当てられている場合は調整可能なタスクをドラッグアンドドロップで別日に移動させる。

タスク実現性の確認例②:Weekビュー
Week, Day表示ではカテゴリ毎(上記例では午前、午後毎)に総所要時間が表示される。ちなみに、上記例はビジネスモードなので、ビジネス関連タスクとその所要時間のみが表示されている。下のプライベートモードと表示の違いを確認してみてほしい。

タスク実現性の確認例③:プライベートモード
プライベートモードにするとプライベート関連タスクとその所要時間のみが表示されるようになる。このモード切り替え機能を使うことで、ビジネス、プライベートそれぞれ独立した形で所要時間ベースの実現性確認ができるようになる。

タスク順序性の確認:
他のタスクが邪魔で見にくい場合はフィルタ機能を使うことで、特定のゴールもしくはフォルダ配下のタスクだけを表示できる。こうすることで、該当ゴール配下のタスクの順序性を簡単にチェックすることが可能。

おわりに

上司からまとまった仕事をお願いされて「この仕事いつまでにできる?」と聞かれることはよくあると思いますが、以前の私はこの質問が苦痛でたまりませんでした。タスクが整理できておらず、正確な日付を出せなかったからです。かといって「わかりません。」と答えるわけにはいかないので、やる気がないと思われないようやや厳しめの日程を答えるわけですが、案の定、納期直前は徹夜、最悪の場合は納期を過ぎてしまうこともありました。ですが、Dreamscopeを使えばそういった事態とは無縁になります。個々のタスクの所要時間の見積もりさえしっかりできていれば、簡単に正確な納期を答えられるようになるからです。