クリティカルシンキングとタスク管理③:「ゴール設定」の重要性

前回、前々回とクリティカルシンキングについてお話してきましたが、
今回はいよいよクリティカルシンキングとタスク管理のつながりについて考えてみたいと思います。

 

クリティカルシンキングのおさらい

さらっとおさらいしておくと、
クリティカルシンキングとは「論理的・多角的な視点から物事を分析し、自分なりの答えを出すための思考法」で、この思考法において基礎的で重要なことは「イシュー(課題・論点)を押さえ続ける」という点でした。
イシューはよほど強く意識していない限り、時間の経過とともにボケてしまいます。ピントがずれた問いから、良質な答えは生まれません。問題解決に取り組む際は、思考する前はもちろん、思考中も常に「そもそも何が問題で、何を解決しようとしているのか」を意識し続けることが重要です。

 

タスク管理との関係性

実はクリティカルシンキングの話は、そっくりそのままタスク管理に当てはめることができます。
なぜならタスク管理とは、目的達成あるいは問題解決の手段として行われるものだからです。そういった意味では、タスク管理はクリティカルシンキングの一種と言えるでしょう。


上図を見ると、クリティカルシンキングとタスク管理の構造は、まったく同じであることがわかります。
クリティカルシンキングにおけるイシュー・解決策は、タスク管理でいえばゴール・タスクにあたり、クリティカルシンキング、タスク管理ともに問題解決のための手段として存在しています。


ゴールを押さえる、押さえ続ける

このように、タスク管理をクリティカルシンキングの一種ととらえると、エレベータ問題の例から、タスク管理におけるゴールがいかに重要なものであるかがわかると思います。ゴールの定義があいまいな場合や、なぜゴールを達成する必要があるのかという根拠が弱い場合、打ち手となるタスクを的確に出せなくなります。すると、そのタスクを実行しても望んだ結果が得られないばかりか、状況を悪化させてしまう危険性もあるのです。

また、イシューを押さえ「続ける」必要があるのと同じで、ゴールも一度考えたら終わりではありません。時間の経過とともに心変わりすることもあるでしょうし、環境の変化もあると思います。特に忙しくなってくると、タスクを効率的に処理することばかりに気を取られ、「そもそも何のためのタスクなのか」という視点は抜けがちになるものです。

そのほかにも・・・、
「大量のタスクを処理しているはずなのに状況が変わらない」
「どうも打ち手に閉塞感がある」
「自分の行動に自信が持てない」
こんな状態は、すべてゴール見直しのサインです。

過去記事「そのタスク、本当に必要ですか?ゴールビューがもたらす一段上の視点」や「"夢を書き出せば、夢がかなう"は本当か?」の中でもタスク管理におけるゴールの大切さについて書いていますが、ゴールは一度立てたら終わりではなく、定期的に見直すことが大切です。

良質な答えは、良質な問いから生まれます。
イシューを押さえ続けることがクリティカルシンキングにおける最大のポイントであるのと同様、ゴールを押さえ続けることがタスク管理で結果を出すための最大のポイントなのです。