あなたのアイデンティティは何ですか?

仕事はデキルのにプライベートがめちゃくちゃ、の不思議

昔、会社の同僚にこんな不思議な人がいました。

立場はプロジェクトマネージャー、仕事はすこぶるデキル。計画的で実行力もある、細かいところにも気が回る、部下の信頼も厚い、そして結果もしっかり出す。
ところが、プライベートがめちゃくちゃ。

  • 30も半ばなのに金使いは荒く貯金もほとんどない
  • 食事も外食やコンビニ弁当ばかりでどう見ても健康に悪そう
  • 妻に対する愛情はあるけど、日頃のまずい対応が積み重なり知らないうちに離婚危機
  • 仕事仕事でお盆や正月も帰省できず田舎の両親とも全くコミュニケーションがとれていない

「仕事はデキルのになんでプライベートはああなんだろう」実に不思議でした。ここまで極端ではなくてもあなたの周りにも多かれ少なかれ似たような人がいるのではないでしょうか?

私はその同僚ほど仕事はできませんでしたが、仮に同レベルに仕事ができたとしても、こうはなりたくないと常々思っていました。今はよくても10年後は体調を崩しているかもしれないし、孤独な老後になってしまうかもしれない。こんな危なっかしい人生になるのは嫌でした。

ではこの同僚、何が悪かったのでしょうか?
いろいろ理由はあると思いますが、一ついえるのは頭が悪いからではないということです。仕事は抜群にデキルわけですから。適切なゴールを設定し、精度の高い計画をさっと立てて、リスクヘッジもできる。部下への指導力、周囲を巻き込む遂行力もある。非常にバランスがとれていました。
それなのになぜプライベートはめちゃくちゃなのか?単純に何も考えてないだけとしか思えませんでした。仕事に使っているエネルギーのほんの1%でもプライベートに割いて自分の人生について考える機会があれば、全て解決できたような気がします。


アイデンティティを認識して視野を広げる

端から見ていると不思議ですが、一点集中型の人には結構ありがちなことなのかもしれません。実は偉そうに書いている私もこのタイプの人間なのでよくわかるのですが、一度集中モードに入ってしまうとなかなか抜け出すのは大変で、そのままあっという間に3年くらい経ってしまいます。そして、些細なことだけど大事なことをたくさんおろそかにしていたことに気付き、「ああすればよかった、こうすればよかった」と後悔の念にかられる、こんなことがよくありました。
こうならないためにはまずはいったん立ち止まって、視野を広げる機会が必要です。先のプロジェクトマネージャーの同僚の例なら、プロジェクトマネージャーとしてのゴールやゴールに到達するまでのタスク設計、スケジューリングは十分考えられていました。自分のことだけでなく、プロジェクトの成功のために部下や周囲の人のことも含めてです。しかし、ちょっと考えればわかることですがプロジェクトマネージャーとしての成功が全てではありません。その同僚のアイデンティティは他にもたくさんあるはずです。例えば、家族の中の役割を考えれば息子というアイデンティティがあります。30代も半ばとなれば親孝行だって真剣に考えなければいけない年齢です。「親を温泉旅行にでも連れて行ってあげたい」「今年こそは母の日、父の日に何かプレゼントしてあげたい」「もっと数年先、親の老後のことはどうしようか?」、自分に「息子」というアイデンティティがあると気づくだけで、いろんなやりたいことが浮かんでくるはずです。

人生設計において視野を広げるということは異なるアイデンティティを認識するということです。逆にアイデンティティを認識できないと、なかなかそれに関連する夢やゴールは出てきません。これは全く難しい話ではなく、気づくか気づかないかの話なので頭の良し悪しは関係ありません。


あなたのアイデンティティは何か?
アイデンティティを認識して人生のバランスをとる

本来あなたにはいろんなアイデンティティがあって、基本的に夢やゴールはそのアイデンティティ毎に描かれるものです。だから、まずはアイデンティティを洗い出しましょう(勿論、夢やゴールを洗い出してから、アイデンティティに偏りがないかをチェックするという順番でも構いません)。
先の例なら、仕事の面では「プロジェクトマネージャー」、家族という枠組みでは「息子」、「夫」、「父親」、写真が好きなら「写真家」、ピアノが趣味なら「ピアニスト」はどうでしょう。低金利の時代、待ちの姿勢では資産は増えない、投資も勉強してみたい、それなら「資産家」。結局最後は身体が資本、いつまでも健康でいたい「健康を楽しむ人」。
こんな感じであなたにもいろんなアイデンティティがあります。そして、アイデンティティを洗い出していくと、キーワードを聞いただけでいろんな夢やゴールが浮かんでくるのではないでしょうか。これは、自分のアイデンティティについて考えるということが人生設計における最も高い視点での思考作業となるからです(「価値観」も視点の高さという点では同レベルですが、切り口が異なるためこちらは別途記事を書く予定です)。

一つのアイデンティティで成功できればその他のアイデンティティはどうなってもいいという人はいないと思います。人生、長い目で見れば大事なのはバランスです。自分のアイデンティティを洗い出してバランスのとれた人生設計をしましょう。


Dreamscopeでバランスのとれた未来年表を作ろう

こういった考え方を踏まえて、Dreamscopeではアイデンティティ毎にゴールを作り、ゴール毎にタスクを作るという形になっています。つまり、アイデンティティはゴールやタスクを束ねる再上位概念になっています。
まずはゴールビューでアイデンティティを登録してみましょう。この段階でバランスのとれたアイデンティティを出せれば、あとはアイデンティティ毎にゴールを登録していくだけでバランスのとれた未来年表(アイデンティティ×時間(月 or 年)のマトリクス)、すなわち人生設計が出来上がります。

アイデンティティ登録手順

未来年表の例